「最近、階段を上がるだけで息が切れる」「夕方になると頭がぼんやりして集中力が続かない」——こうした“疲れやすさ”は、年齢のせいだけではありません。
背景には栄養不足と筋力低下が同時に進んでいるケースが多くあります。
本記事では、厚生労働省やスポーツ栄養学の知見をもとに、栄養面と筋力面の両方から疲れにくい体を作る方法を解説します。さらに食材情報も紹介します。
疲れやすさ・栄養不足・筋力低下の関係性
慢性的な疲労の原因は一つじゃない

- 栄養不足:鉄やビタミンB群、たんぱく質が不足すると、エネルギー産生がスムーズに行われず疲れやすくなります。
- 筋力低下:筋肉量が減ると基礎代謝が下がり、血流や持久力も低下します。
加齢・生活習慣・食生活の影響

- 30代以降は放っておくと筋量が年1%ずつ減少(サルコペニア)
参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「サルコペニア」 - 外食や簡易食中心の生活は、栄養の偏りを招きやすい
栄養不足を解消するための食事戦略
疲労回復と筋力維持に必要な栄養素

- たんぱく質:1日体重×1.2〜1.6gを目安(例:60kg → 72〜96g)
- 鉄分:レバー、赤身肉、魚介、大豆製品
- ビタミンB群:豚肉、卵、緑黄色野菜
忙しい人でも続けられる食事の工夫

- コンビニでも手に入る高たんぱく食品(サラダチキン、ギリシャヨーグルト、ゆで卵)
水分補給と疲労の関係

- 脱水は血液循環を悪化させ、疲労感を増します
- こまめに水やお茶で1日1.5〜2Lを目安に
筋力低下を防ぎ、疲れにくい体を作る運動法
日常生活に取り入れる筋トレ習慣

- 週2〜3回、10〜30分でOK
- スクワット、ヒップリフト、腕立て伏せなどの全身運動
有酸素運動との組み合わせ

- 筋トレで基礎代謝アップ+有酸素で血流改善
- ウォーキングや軽いジョギングは疲労回復にも効果的
地域でできる運動機会

- 市の体育館のトレーニング室(低料金で利用可)
- 市民向け健康増進教室(初心者歓迎のプログラムあり)
専門家が教える疲れにくい体作りのポイント

パーソナルトレーナーコメント
疲れやすさを根本から改善するには、筋肉を動かしやすい“燃える体”を作ることと、エネルギーになる栄養素の補給が欠かせません。どちらか片方ではなく、両輪でのアプローチが重要です。
栄養士の見解:栄養不足が疲れやすさを招くメカニズム
- 鉄不足:酸素を体内に運ぶヘモグロビンが不足し、全身への酸素供給が低下 → 筋肉や脳が酸欠状態になり疲労感が増す
- ビタミンB群不足:糖質や脂質をエネルギーに変換する代謝回路が滞り、エネルギー不足に
- たんぱく質不足:筋肉量が減少し、基礎代謝と持久力が低下
コンビニや外食の利用が多い方は、見た目のボリュームはあっても、たんぱく質やミネラルが十分に摂れていないことがよくあります。結果として、筋肉が減りやすく、疲れやすい体になってしまうのです。
改善のための食事ポイント
- 毎食たんぱく質を確保する(卵、魚、肉、大豆製品など)
- 鉄分の多い食材+ビタミンCで吸収率を高める(例:ほうれん草+柑橘類)
- 精製食品より全粒食品(白米より玄米、食パンより全粒パン)でビタミン・ミネラル補給
- 間食にナッツやヨーグルトなど栄養価の高い食品を選ぶ
参考リンク:
40代女性Aさんの場合:鉄分摂取と週2回の筋トレで、夕方のだるさが激減

Aさんは目黒区在住の40代会社員。事務仕事中心で、夕方になると「頭が重く、体が鉛のように重だるい」という状態が数年続いていました。健康診断では**軽度の貧血(ヘモグロビン値やや低め)**と指摘され、仕事終わりの家事もつらく感じるほど。
パーソナルトレーナーのカウンセリングで、鉄分不足と筋力低下が同時に進行している可能性が高いと判明。Aさんは次の2つの改善策に取り組みました。
- 食事面:毎日1食は鉄分を多く含む食材(赤身肉、レバー、ほうれん草)を取り入れ、吸収を助けるビタミンCも同時摂取。
- 運動面:週2回、1回40分の筋トレを実施。特に下半身と体幹を中心にスクワット、ヒップリフト、プランクを継続。
2ヶ月後、夕方のだるさはほぼなくなり、帰宅後も家事や趣味に取り組める体力が戻りました。健康診断の血液データも改善し、本人は「朝の目覚めから違う」と実感しています。
50代男性Bさんの場合:下半身強化で階段の息切れが解消、趣味の登山を再開

Bさんは八王子市在住の50代自営業。数年前から「階段を上るだけで息が上がる」「脚の疲れが取れにくい」という状態で、趣味だった登山も控えるようになっていました。
カウンセリングの結果、下半身の筋力低下と有酸素能力の低下が大きな原因と判明。Bさんが実践したのは以下のプログラムです。
- 筋力強化:週3回、自宅でスクワット・ランジ・カーフレイズを各3セット。重さはダンベルで段階的に増加。
- 有酸素運動:週2回、30分の速歩を実施。心拍数を軽く上げるペースを維持。
- 柔軟性向上:運動後に太もも裏・ふくらはぎのストレッチを習慣化。
3ヶ月後、日常生活での息切れはほぼ解消。山道の登りにも耐えられる脚力と持久力が戻り、先日ついに2年ぶりに登山を再開しました。本人は「また山頂からの景色を見られる日が来るとは」と感慨深く語っています。
今日からできるアクションプラン

- 朝食に卵や魚を加えてたんぱく質を確保
- 通勤や買い物で階段利用
- 就寝前のストレッチで血流改善
まとめ
「疲れやすい・栄養不足・筋力低下」という状態は、生活習慣と意識を少し変えるだけで改善が可能です。
食事と運動を両立させ、疲れにくくアクティブに過ごせる体を手に入れましょう。
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